人を憎まず

賃貸していた家

福岡に行く事になり賃貸に出していた家

言葉は悪いけど４〜５年他人が住んでた家
最後に入居してくれていた家族からは度々不具合の連絡が入っていて
明け渡された家を見るのは正直怖かった

私も実際賃貸で生活していたから、退去の時はそれまでの感謝も込めて掃除をして出てきていたんだけど
実際自分の家に入ると
庭は荒れ放題
サッシもお風呂もカーテンもカビだらけ
クロスは破れているし、落書きもある
そして何より空気が悪い

いくら業者の方が協力してくれて建った家でも
安い買い物じゃない
だからアウターの私は言葉を失ったのよ

それまでの不具合やクレームの数々を思い出すとなおのこと

でもね、ゆきちゃんは現状なんて気にするそぶりは一切なくて

”ここからスタートよ！”と上機嫌

退去費用についても、敷引きだからクロスの張り替えなどは入居者負担になるはずなんだけど
対応年数過ぎて自分達は入居しているから費用負担はないはず、それでも請求したいならどうぞ裁判してくださいと言われる始末

まぁアウターの私は、”は？（怒）”となるわけなんだけど
ゆきちゃんは”相手にする時間ないから”と一言

争ってどちらが勝っても負けても良い気持ちにはならないし
私は私で人に貸すという学びになり
相手は相手で先々気づく事があるんだろうと解釈し
自己負担で現状回復を行いました

（とは言っても最低限ね。まだまだ補修したいところはある）

巡り合わせ

でね、なんとか環境を整えて今に至るんだけど

とある場所で知り合った方がいたの
普通に話した感じ良い人だな、な印象（Aさんとしよう）
タロー・デ・パリ®️の話をしたら知り合いの方を紹介してくれたり
（自分は怖いって言って受けてくれなかったけど笑）

で、同時期に出会った方（Bさんとしよう）が今度はお手入れを受けに来てくれて
家に入った瞬間”この家来た事ある”と言い出した

話をしていくと、以前入居していた方とBさんなんと先輩後輩の関係で
Bさんは遊びに訪れていたらしい

世間は狭いねーって言ってそこで話は終わったんだけど
その話を聞いた数日後、体操をしていたらゆきちゃんから”契約書見て”と言われたの
いきなり言われるものだから契約書って何の？ってなった次の瞬間
”賃貸借契約書だ！”となって引っ張り出したら
なんとAさん、直近まで入居されていた方だった！！
（そう、裁判とか言い出したご家族の方）

まぁ驚いたよね
驚き過ぎて笑った

人を憎まず

契約書にはバッチリAさんの運転免許証のコピーが入っていたんだけど
そんなまじまじ見てなかったから気づいていなかった
（名前も珍しい名前ではなかったし）

でね、それを知って私のAさんに対する印象が変わったかと言ったら全く変化なし
以前だったら”わー良い人そうに見えて実際は・・・”って思っていたかもしれない
むしろAさんも気がついている様で、Aさんの方がよそよそしくなった印象

ここでもゆきちゃんに確認する
私が憎悪を抱かない理由を
今現状、不自由なくサロンをオープンできた
コロナ禍その家族が入居してくれたから私は生活できていたし、退去費用の精算で一度関係性は切れている
出会ったのはその後だから一度終わった出来事を掘り返す必要性はない
という事は直接接したその人を見れば良いだけだよね
と言われました

じゃぁ、Aさんがよそよそしく感じるのは？
Aさんは私が家主と気がついて後ろめたさが出たのかもしれないね
とのこと
ここがもしかしたら気づき学ぶべきところなのかもしれない

相手に対して誠実に対応していたら
それが一度は意見が違った間柄出会っても、
双方に残るのは憎悪ではなく、そういった過去（事実）だけ

でも自分の中に、自分さえ良ければとか、自分に非がある事を隠していたとしたなら
それがバレたらどうしようとか恐れが出てくるし後ろめたくも感じるよね

で、私が取れる対応って、よそよそしくされるから私も同じ様にする
って事じゃなく、普通に接する事
罪を憎んで人を憎まずってこういう事なのかなとか思ったりする

学ぶ前までは私すぐ頭に血が昇るタイプだった
だからね、この事象も学んでいなかったら荒れてただろうなって思う
それと同時に学んでいて良かったと改めて思う

どんな事が起こっても動じる事なく、事実だけを見つめる
感情ではなく理性を使って

見聞きするとできると錯覚してしまうけど
実際はこうやって自分が体験する事（実地）で学びが深まっていく

絵空事ではなくリアルな学びの場が本来の自分を生きるスクールです